大人ニキビ

ニキビの原因について解説
毛穴の中に皮脂が溜まるのが、ニキビの始まりです。よく「肌が脂っぽいからニキビがでる」などと言いますが、たとえ皮脂が多くても、毛穴の中に溜まらなければニキビはできません。乾燥肌でも、皮脂が毛穴からきちんと排出されなければ、ニキビができてしまいます。これらのことから、ニキビの原因は「毛穴の詰まり」であると言えます。ここでは、なぜ毛穴が詰まるのかを詳しく説明します。
毛穴が詰まる理由_皮脂の過剰分泌
皮脂は、天然の保湿因子として必要なものです。しかし、必要量を超えると排出しきれないため、毛穴の詰まりの原因になります。多くの場合、皮脂分泌が増えるのは男性ホルモンの影響です。
思春期
第二次成長期は男性ホルモンが急激に増えるため、皮脂分泌が活発になります。20歳前後でホルモンバランスが安定すると皮脂分泌も落ち着きます。
ホルモンバランスの乱れ(思春期以降)
大人になると、主に以下の要因で皮脂の分泌量が増加します。
- ストレス
ストレスを感じた時に分泌されるホルモンは、抗ストレス作用の他に、男性ホルモンの分泌を促す作用もあります。そのため、強いストレスや慢性的なストレスが続くと、皮脂の過剰分泌が起きます。
- 睡眠不足
睡眠をとらずにいると、心身が緊張状態になり、交感神経が優位になります。交感神経には男性ホルモンの分泌を促す作用があります。
- 黄体ホルモン
女性の場合、女性ホルモンの影響で、皮脂分泌が増加することがあります。生理周期の後半に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)は、男性ホルモンと構造が似ており、同じように皮脂分泌を活発にします。
バランスの悪い食事
皮脂分泌には食事の内容も関わっています。脂質の多いものだけではなく、脂質が少なくても皮脂分泌に影響するものがあります。
- 動物性脂肪、糖質の摂り過ぎ
これらは皮脂腺を刺激する作用があるため、摂り過ぎると皮脂分泌を増やしてしまいます。
- 高GI食
炭水化物の中には、「食後の血糖値=GI値」が急速に上昇するものがあります。血糖値を下げるために分泌されるインシュリンにも、男性ホルモンを刺激する作用があるため、高GI食に偏ると皮脂量が増えていきます。
- ビタミン類の不足
ビタミンB2とB6は、皮脂分泌をコントロールする働きをします。不足すると、皮脂の過剰分泌を起こす場合もあります。
毛穴が詰まる理由_角化異常
ターンオーバーの乱れやバリア機能の低下により、角質が厚みを増す「過角化」が起きます。過角化は様々な原因で起こります。
外的要因
肌の外側からの刺激が、過角化を引き起こすことがあります。
- 間違ったスキンケア
クレンジングや洗顔で皮脂を取り過ぎると、肌のバリア機能が低下し、刺激から肌を守るために角質が厚くなります。また、保湿が不十分で角質層の水分が不足すると、ターンオーバーが乱れ、古い角質が剥がれずに硬くなっていきます。
- 紫外線
肌が紫外線に当たると、肌のバリア機能が働いて角質が厚くなります。また、紫外線によって生じる活性酸素の影響で、ターンオーバーが乱れることも過角化の原因になります。
生活習慣
皮脂の過剰分泌を起こすような生活習慣は、過角化の原因にもなります。
- ストレス、睡眠不足
ストレスや睡眠不足は、男性ホルモンの分泌を促し、皮脂の過剰分泌を引き起こします。た、男性ホルモンは角質を厚くする作用もあります。
- バランスの悪い食事
肌細胞の生成に必要なタンパク質や必須脂肪酸、肌の新陳代謝を助けるビタミンAやビタミンB群が不足すると、ターンオーバーが乱れ、過角化につながります。
毛穴が詰まる理由_基礎化粧品やメイク
化粧品やメイクが、毛穴を詰まらせる直接的な原因にもなります。リキッドファンデーションやコンシーラーなどのメイク用品は、毛穴に入り込んで蓄積する可能性があります。ニキビに良いとされるクレンジング剤や洗顔料も、洗顔後残っていては意味がありません。